先日、「ALL TIME BEST 矢沢あい展」を見に行ってきました。
漫画家の矢沢あい先生といえば、代表作に
- NANA
- ご近所物語
- 天使なんかじゃない
などがあり、特に30代以上の女性なら「青春時代に矢沢あい作品に背中を押してもらった」という方も多いのではないでしょうか?
私もリアルタイムで作品を読んでいた世代です。
恋も夢もおしゃれも、人生で大切なことは
すべて矢沢あい作品から教わった
といっても過言ではないぐらい、当時から影響を受けまくっています(大好き〜!)
会場には原画はもちろん、当時の『りぼん』のふろくや、矢沢あい先生の書き下ろしイラストなども展示されており、最高の展覧会でした!
今回は「矢沢あい展レポートin名古屋」として、行ってきた感想などを写真と共にご紹介します。
この記事を読めば、あなたも”矢沢あい展”に行った雰囲気を味わうことができるので、ぜひ写真だけでも見てってください!
また、矢沢あい展の限定グッズの事後販売(オンライン販売)の情報もまとめているので、グッズ情報が気になる方も必見です。
矢沢あい展「 ALL TIME BEST 」コンセプトはベストアルバム
矢沢あい展は、矢沢先生ご本人が総監修した展覧会です。
2022年の夏から、東京・大阪・横浜・岡山・京都・札幌・福岡・仙台・名古屋と約1年間に渡り、全国巡回していました。
会場は、矢沢あい作品のすべてがつまった『ベストアルバム』のような構成になっており、矢沢先生のこだわりが随所に感じられ見どころ満載でしたよ。
CDアルバム仕立ての
構成もおしゃれすぎます
次から展示の様子を写真を交えて紹介します。
\クリックしたとこにジャンプできます/
Track0|STREET TRAD
まず最初は、矢沢あい先生の直近の作品である「ストリート・トラッド ~メンズファッションは温故知新」のコーナーからスタート。
元ファッション誌編集長の佐藤誠二朗氏によるメンズストリートファッションのカルチャーの解説本。モッズ、パンクス、スケーターなど全31スタイルのファッションのイメージイラストを矢沢あい先生が描きおろした。
「ストリート・トラッド ~メンズファッションは温故知新」は、2018年に出版されており、NANAの連載休載(2009年〜)から、およそ10年ぶりの矢沢あい先生の画業になります。
矢沢あい先生の最近のイラスト活動については知らなかったのですが、どれも美しくおしゃれで『矢沢先生の絵だぁ…』と感激しました(泣)
当時流行した音楽とも深くつながりのあるストリートファッション。
矢沢あい先生の作品といえば、
- ご近所物語
- ParadiseKiss
- NANA
ファッション・音楽をテーマにした作品が多いことでも知られているので、まさにこの本の挿絵にぴったりだと感じました。
通常の漫画連載でも、服や小物など細かいところまで描き込まれているのが魅力的な矢沢作品ですが、
こちらの挿絵イラストでは、よりそのファッションを象徴するアイテムなどが細部までしっかり書き込まれている印象を受けました。
よく見ると、『あ、あのキャラに似てる』と色んな発見があり、ひとりでニヤニヤ…笑
コーナーの最後には、矢沢あい作品に出てくるバンドのアー写やジャケ写が張り出されています。
ファッションや音楽の歴史が好きな方にも、ぜひ手にとってほしい作品だと感じました。
Track1|Paradise Kiss
続いては「Paradise Kiss」(通称:パラキス)のコーナーです。
1999年より女性ファッション雑誌『Zipper』にて連載。まじめな受験生の紫(ゆかり)が、矢澤芸術学院服飾科のパラダイス・キスのメンバーと出会い、モデルを目指す物語。恋愛と将来の夢、家族との関わりを通して、成長していく姿と作中のオシャレな服が魅力的。『ご近所物語』の続編作品。
当時「Zipper」を読んでいた世代としては「ひゃー!懐かしい」と大興奮!
パラキスといえば、コミックスの表紙でも蝶のモチーフがたびたび登場しますが、カバーごとのキャラに合わせて、蝶の種類も変えているんだそう。
それぞれのキャラに合わせた蝶を標本のように展示されていたのがパラキスっぽくてオシャレです。
作中のクライマックで登場するドレスの展示もありました。
そして、原画がまぁ美しいのなんのって…!
色々なトーンを張り合わせて、丁寧に丁寧に一枚の原稿を仕上げているんだろうなぁということがよくわかりました。
わたしの大好きなシーンもありました。
ラフ画からペン入れされた原画の一枚の原稿ができるまでの過程を見ることができたのもよかった!
ジョージ、本当に色っぽい!好きだったなぁ…
イザベラの絵画もありました(いちばん好きw)
どのイラストも本当に美麗!
展示の雰囲気もエレガントで、パラキスのイメージにぴったりでした。
\ クリックでひらく /
「パラキス」の他のイラストも見る
Track2|ご近所物語
次の「ご近所物語」のコーナーはとにかくポップでカラフル!
1995〜1997年に『りぼん』で連載されていた作品。主人公の実果子は、矢澤芸術学院の服飾デザイン科に通う高校1年生。夢はデザイナーになって自分のブランドの店を持つことで、夢の実現のため日々奮闘!幼馴染の山口ツトムとの恋愛や、彼女を取り巻く友人や知人たちの人間模様・恋模様の物語。
『りぼん』本誌で見覚えのある!というカラー原画もたくさんありました。
マットでこってり感のあるイラストは、アクリル絵の具で塗られているんだそう。
向かって左側のイラストはデジタルで描かれています。矢沢先生は『ご近所物語』以降からデジタル絵にも挑戦するようになったそうです。
アナログからデジタルまで、幅広くツールを使いこなしている技術がすごいですね。
この”こだわり”が矢沢あい作品の世界観をつくっているんだなぁと思いました。
\ クリックでひらく /
「ご近所物語」の他のイラストも見る
Track3|天使なんかじゃない
続いては「天使なんかじゃない」のコーナー。
1991〜1994年に『りぼん』で連載されていた作品。私立聖学園の生徒会を舞台に、主人公:冴島翠を中心とした、生徒会役員に選出された高校生達の学園生活と友情・恋模様を描いた青春群像劇。
「天使なんかじゃない」通称:天ないは、矢沢あい先生の出世作です。
BUMP OF CHICKENの藤原基央さんなど、芸能人のファンも多い作品として知られています。
THE・90年代って感じの絵柄だけど、まったく古さを感じさせないのが矢沢作品の魅力ですね。
「天ない」は、登場人物みんなにそれぞれのストーリーがあって人間模様がおもしろいです。
どのキャラに感情移入するかも、読む人それぞれ違いますよね。
ちなみに私はマミリン推し♡
私が読んだのは大人になってからですが、10代の頃に出会いたかった作品だなぁと思います。
壁には生徒会寄せ書きが!
あ〜〜〜私もこんな青春送りたかった!笑
\ クリックでひらく /
「天ない」の他のイラストも見る
Track4|下弦の月
続いて「下弦の月」のコーナー。
1998〜1999年に『りぼん』で連載されていた作品。自分の居場所を失った女子高生の美月は、ある日街でギターを弾いているイギリス人のアダムと出会う。ダークかつミステリアスで先の読めない展開が魅力的な作品で矢沢作品の中でも異色の傑作といわれる作品。
「下弦の月」は、前作の「ご近所物語」や「天使なんかじゃない」と比べると、シリアスでダークな雰囲気なのが印象的です。
この作品が、少女向け雑誌の『りぼん』に載ってたのかぁと思うとちょっと不思議なぐらいにミステリアスな作品ですね。
連載当時、私は小学生だったので内容が理解できずに、まったくハマらなかったわけですが、映画化をキッカケに読み始めてハマった作品でした。
映画「下弦の月」のアダム役は、あのL’Arc〜en〜CielのHYDEさん。
原作のまんまでカッコ良かったなぁと、映画館に観に行った当時の記憶を思い出しました。
とにかくイラストが美しく、絵画のような、風景画のような描写も多いのが当時から印象的でした。
ミステリアスなストーリーも相まって、読み終わると一本の映画を見終わったような感覚になる作品です。
\ クリックでひらく /
「下弦の月」の他のイラストも見る
Track5|NANA
漫画エリアの最後は、ついに「NANA」です!
2000年から『Cookie』で連載。2009年から作者療養のため休載中。恋愛に生きる奈々と音楽に生きるナナ。偶然出会った同い年のふたりのNANAを中心に物語が進んでいく。喜びや悲しみ、挫折と成功、「夢の実現」と「現実の厳しさ」を感じさせる大人気作品。
中島美嘉さん・宮崎あおいさんによる実写映画化や作中に出てくるバンドの音楽CDの発売など、当時めちゃくちゃ話題になった作品です。
矢沢先生の作品は本当にオシャレで、出てくるファッションにも虜になりますよね。
私は中学〜高校の多感な時期にどハマりしたので、作中に出てくるブランドのVivienne Westwoodが大好きになり、必死にバイト代を貯めて、
- アーマーリング
- ラブジャケット
- ロッキンホースバレリーナ
などなど買い集めて、ど田舎の街をドヤ顔で闊歩していた黒歴史を思い出します…笑
でも、NANAに影響を受けまくったキッズたちは当時多かったと思うんですよねー。それぐらい影響力のある作品です。
この同居中のアパートでのテーブルをステージにナナが歌うシーン…大好きです!
また、魅力的なイケメンキャラが多いので「誰と付き合いたいか?」という妄想はあなたもしたことあるのではないでしょうか?
(ちなみに私は当時はタクミ、今はヤスと付き合いたいです←)
ドロドロな恋愛模様に毎回ハラハラ…
レンとナナのイラストは、切なすぎて見ていて泣きそうになりました…
現実の厳しさをリアルに叩きつけられるシーンもあり、恋愛経験の多くない私ですら感情移入しすぎて今でも涙をぼろぼろ流しながら読んでしまいます。
会場には本作に登場するナナのスタンドマイクも展示されていました。
もう休載から15年近く経つわけですが、NANAのコーナーがいちばん混み合ってましたね。
会場内では、当時の思い出などを話している声のほかに「早くNANAの続きが読みたい」という声もチラホラ…
やはりファンとしては、続きが気になって気になってしょうがないですよね。
今回の展示を見て改めて思いましたが、矢沢あい先生の作品に対するこだわりや情熱は本当にすごい!
漫画を描く、作品を創るということはとてつもないエネルギーが必要なんだろうなぁと感じました。
矢沢あい先生のご健康、末長いご活躍をを心からお祈りしております。
\ クリックでひらく /
「NANA」の他のイラストも見る
Special Reel|秘蔵の撮影禁止エリア
会場は基本的に撮影OKですが、一部エリアは撮影禁止となっていました。
撮影禁止エリアには、
- 矢沢あい先生の愛用画材
- 『りぼん』のふろく
- 矢沢あい先生がイラストを手掛けた作品
- 各実写映画作品のパンフレット
などなど、かなり見ごたえがありましたよ。
矢沢あい作品の歴史や著名人とのコラボ作品など、とても興味深かったです。
特に私が興奮したのは、りぼんの「ふろく」!!
『これ持ってた気がする!』と当時を思い出して、ワクワクしました。
大人になった今でも「ふろく」って欲しくなるもんなんですね。お金出してでもふろくだけ欲しくなっちゃうもん!笑
Bonus Track|ここでしか見られない貴重なイラスト
最後には、「矢沢あい展」でしか見ることのできない矢沢あい先生書き下ろしの各作品キャラクターのコラボイラストを見ることができました!
この「NANA」のナナと「天ない」の晃のイラストは、今回のキービジュアルにもなっています。
もしかしたら『矢沢先生の好きなキャラなのかも!』と妄想がはかどりました。
各作品のコラボってなんかワクワクしますよね!
個人的に感動したイラストがこちら↓
それぞれの物語で登場した「乗り物」がひとつのイラストになっています。
いやいやセンスよすぎでしょ!
お家に飾りたい〜!
そして出口に近い場所に、なんと矢沢先生からの直筆メッセージがありました。
しかも名古屋バージョン!
矢沢あい先生(もはや神)は本当に存在するんだなぁと、うれしくなって感動しちゃいました。
\ クリックでひらく /
他のコラボイラストも見る
矢沢あい展のグッズ通販(事後販売)について
「矢沢あい展」で限定販売されていたグッズが一部オンラインにて、事後販売されることが発表されました!
販売期間:2023/10/5(木)12:00から10/31(火)23:59まで
今回の矢沢あい展に行けなかった方、欲しかったグッズを買い逃してしまった方もオンラインから購入できるので、発売を楽しみに待ちましょう!
矢沢あい展の感想
矢沢あい展に行った個人的な感想をまとめました。
それぞれの作品の世界観に感動
展示のコンセプトやデザイン、配置なども「矢沢あい総監修」というだけあって、矢沢先生のこだわりを感じることができ、とても感動しました。
それぞれの作品にマッチした展示になっており、より作品の世界観に入り込むことができて本当に楽しかったです。
各作品の名言がたまらない
それぞれの漫画に出てきた名言が、壁一面に描かれている演出にグッときました。
大人になった今でも、勇気づけられるような言葉の数々に何度も泣きそうになりました…
私が特に印象に残っているのはこの言葉。
手に入れたいのはハッピーエンドじゃない
鍛え抜かれたハッピーマインドだ
著:矢沢あい ご近所物語より引用
まさに、今の自分に送りたい言葉だったので、改めて作品を読み直そうと心から思いました。
色褪せない作品と思い出は宝物
懐かしくもありながら、まったく色褪せないストーリーやキャラクター、またファッションや音楽に胸が高鳴りました。
ときめき、夢、友情、オシャレ、
私は生粋の陰キャなので、どの作品も眩しすぎて「到底、わたしには手に入れられないものだなぁ」と強烈な憧れを抱いていたことを思い出しました。
だけど、矢沢あい先生の作品を読むと「わたしもがんばってみようかな!」背中を押してもらえる気がするんですよね。
会場には多くの人(比較的に同年代の女性が多かった)が来場されており、ここに来た人も同じ想いなのかなぁと思うとなんだか、勇気をもらえました。
すっかり大人になってしまったけど、矢沢あい作品に出てくる、めげずに突き進む女の子たちのように、たくさん揺れて揺れて自分なりのハッピーマインドをつかんでいきたいものです。
ハッピーマインドをありがとう
今回は矢沢あい作品を読んで育った私が「矢沢あい展」に行った感想をお届けしました。
自分が青春時代に愛した作品を、大人になってから再び感じることができ本当に行ってよかったです。
久々に作品を読み返して、さらにキュンキュンしたいと思いまーす!笑
最後まで読んでくれて
ありがとうございます!
\ Kindle版がお得です! /
hontoなら初回50%OFFクーポンあり
hontoは、無料作品が20,000冊以上!
人気のコミックも本も圧倒的品揃えです。
hontoなら紙書籍と電子書籍を同時に探せるほか、丸善/ジュンク堂/文教堂でも使えるhontoポイントが貯まります。
また、新規会員登録でお好きな作品に使える50%OFFクーポンがもれなくもらえますよ。
「最近、キュンキュン足りてないなぁ」という方は、ぜひhontoに登録してキュンキュン♡な少女漫画の世界を楽しんでくださいね。
\ NANA、ご近所物語もお得に読める! /
コメント